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境界争いと戦国諜報戦

境界争いと戦国諜報戦

合戦場は、何処でもよかったわけではない。 国境、郡境といった「境目」が戦場を決める 重要なファクターだった。

著者 盛本昌広
ジャンル 新書 > 歴史新書y
シリーズ 歴史 > 歴史新書
出版年月日 2014/03/07
ISBN 9784800303615
判型・ページ数 新書・240ページ
定価 本体940円+税
  • 内容紹介
  • 目次

 

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なぜ、その場所が戦場になったのか!?
地理的視点と現地調査が解明した「新・戦国合戦論」

◎世の中の常識
戦国ファンの多くは、天下取りに関連した大きな合戦が行われた場所や戦
いの経緯には詳しい。桶狭間や長篠は今の愛知県、関ヶ原は岐阜県。では、
なぜその場所が戦場になったのかは、ほとんど理解されていない。

◎本書の核心
合戦場は、何処でもよかったわけではない。国境、郡境といった「境目」
が戦場を決める重要なファクターだった。
山や峠、そして河川といった地形や水系が「境目」を
決め、その間を行き来する「忍び」たちの諜報・破壊活動が合戦のタイミ
ングを計っていた。

盛本昌広 もりもと・まさひろ
一九五八年横浜市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、東京都立大学大学
院修士課程修了。現在、歴史研究家。専攻は日本中世・近世史。主な著書
に『日本中世の贈与と負担』(校倉書房)、『中世南関東の港湾都市と流
通』(岩田書院)、『松平家忠日記』(角川選書)、『贈答と宴会の中世』
(吉川弘文館)、『草と木が語る日本の中世』(岩波書店)、『軍需物資か
ら見た戦国合戦』(洋泉社・新書y)、『戦国合戦の舞台裏』(洋泉社・
歴史新書y)などがある。

目次

はじめに──戦国合戦は境目から

戦国大名の国・国衆の郡  境目を戦場とする戦国合戦  実在しな
い天王山の戦い 賤ケ岳の戦いと関ケ原合戦  地理・自然・気候

Ⅰ 地形・水系の境目をめぐる攻防

【第一章】 河川が分ける国の東西

1 分水嶺と水系
境目としての峠  境目としての富士川

2 利根川――上野国を二分する攻防
境目としての利根川  河西乱中  利根川の橋頭堡としての城

3 神通川――越中国を二分する攻防
境目としての神通川  神通川と富山城の攻防  一向一揆の富山城
籠城  謙信による向城築造  境目としての太田保

4 相模川――謙信・信玄の小田原攻め
境目としての相模川  謙信の小田原攻めと渡河地点  川を意識し
た陣取り


【第二章】 陸奥国の郡境と国衆の合戦

1 伊達氏と相馬氏の境目
阿武隈川と新田川

2 蘆名氏の滅亡
政宗に味方する片平親綱  岩城氏と田村氏の境目  諸勢力の草刈場
 安子ケ島城と高玉城  境目の防衛施設=「町構」

3 伊達氏・相馬氏と小田原参陣
政宗の駒ケ嶺城攻め  新地城攻めと伊達・相馬氏の境目  新地・駒
ケ嶺の戦後処理 政宗の小田原参陣と相馬氏の動向  秀吉から安堵さ
れた新地・駒ケ嶺

4 境目と福島第一原発
関ケ原合戦と伊達支配の終焉  近世・明治期の新地・駒ケ嶺地域  
相馬氏の南の境目  相馬氏と岩城氏の攻防  福島第一原発の所在地


【第三章】 新地=「境目の城」をめぐる戦い

多様な意味をもつ「新地」という言葉
領国防衛の柱  新地と付城の意味  牛久沼周辺の攻防と新地  新
地と本城移転  三田氏による新地への移転  千喜良口と半手の村 
 本拠地・由井と案下道  町の外縁部と新地


【第四章】 国境と戦国大名の戦い

1 越中と隣国との攻防戦
上杉氏の境目の城  佐々成政の越中平定と新地  越中牢人衆と横目 
 国境防衛と西浜新地  越中・飛?の境目の領主斎藤氏  斎藤氏・
三木氏・江馬氏  牢人となった斎藤信利  佐々成政の能登・加賀攻
め  秀吉による成政攻め

2 境目の国、越中と飛?
戦乱を増幅させた牢人たち  神通川で通じる越中と飛?  各地の情
報が集まる飛?
 佐々成政と三木氏の関係


Ⅱ 境目を挟んだ戦国諜報戦 

【第五章】 草・乱波・透波の諜報・破壊活動

1 「草」とは何か
目的は恐怖心を与えること  草をめぐる駆け引き  飛脚の報告

2 草の情報合戦
入り乱れる敵味方  使者を捕らえて書状を奪う

3 草による城の奪取
興味深い事例  捕虜の請け戻しと「中途」  草同士の遭遇戦  北
条氏の足軽大将・大藤氏

4 諜報戦の担い手たち
『北条五代記』と草・乱波  透波と忍び  透波・乱波の供給源  
「かまり」の活動

5 「忍び」が果たした役割
草の構成員  攻撃にそなえる百姓たち  寄居に集住する百姓たち 
 沼田城に対抗す
る五覧田城  境目・新潟津の攻防  街道に直接面した「浅貝寄居」
 根小屋・箕輪の居住者  情報収集活動と「目付」  真田昌幸が派
遣した目付  境目の情報と絵図作製


【終章】 地理・地質的視点から見た戦国時代像

水系の規定性  二つの水系に属す飛?国  佐竹氏と久慈川水系  
阿武隈川水系と境目  陸奥の海岸の地形と地質  福島第二原発と境
目  イギリス南部の海食崖

あとがき──戦国研究の地域間格差

参考文献

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